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【二次創作】パーマンの日常-秋風のセンチメンタル-【4】

こんばんは~!
今日は個人的に色々と忙しい一日でありました。
ひとりドタバタしていたような気がします。
師走にはまだ早いんですけどね(・▽・;)


あっ!お話の中ではまだ10月中頃なんですよ!!ww
お忘れなきよう…!!!


それでは今日も、つづきからどうぞです~!






~4~



チッチッチッチッ…。

静かな部屋の中に時計の秒針の音が響いている。
いつの間にか机に突っ伏して寝てしまっていた体をハッと起こし、
ユキはキョロキョロとあちこち見回した。

「もうこんな時間だわ…!きっとお腹すかせてるわね。」

壁に立てかけてあった松葉づえを手に取り、
ゆっくりと椅子から立ち上がってユキは歩き始めた。
学校の階段から落ちて左足を骨折してしまい、不便な毎日を送っている。


(あたしってドジね。ボーっとしてたからだわ。)


伏せ目がちにひとり考えながら部屋のドアを閉める。
考え事をしていてまたもや足を踏み外しては困る。
彼女は気持ちを切り替え、
一段一段しっかりと階段を踏みしめながら下りていった。

数日前、バス停近くの藪の中に子猫が5匹いるのに気が付いた。
まだ生まれて少ししかたっていないであろう小さな小さな茶色い子猫。
親猫はいないのか、お腹を空かせている様子だった。

ニャーニャー言いながら自分の方を見つめる姿を見て
ユキは見過ごすことが出来ず、どうにか家で飼えないかと両親に頼み込んだのだが
願いは聞き入れられなかった。

友達にも頼んでみたが、
1匹は猫好きのお家に引き取ってもらうことが出来たのだけれど、
あとの4匹はそのまま貰い手が見つからないままなのだ。
そんなわけで飼い主が見つかるまでの間、
林の中に子猫たちを置いて彼女が毎日餌を与えているのである。

上着を羽織り、冷蔵庫から牛乳を手に取り玄関から出て行こうとした時、
母親がユキを呼び止めた。
もうすぐ夕飯の時間なので早く帰ってこいという言葉だった。
“は~い”と返事をし、彼女は玄関の扉を閉めた。

荷物を持って松葉杖を突きながら歩くのはなかなか大変だ。
いつもすいすい歩いていた道も時間がかかってしまう。
だが、お腹を空かせた子猫のことを思うと、
少しでも早くそこへ行きたいと頑張ってしまうのだった。






「う~ん、ユキちゃんはどこなんだろう?」

青森に着いて一番最初に言葉を交わしたおばあさんからの情報をもとに、
コピー1号は少し先にある住宅地を目指して飛んでいる。
もうすっかりと日も暮れて、辺りは真っ暗だ。
そんな暗い中、彼は何とか家々の立ち並んでいる場所を探し当てた。

しかし、だからといってユキを見つけたわけではない。
本当にここにいるのかも分からないままなのだ。
一軒一軒、窓の中を覗き込むようにコピー1号はゆっくりと飛んだ。

「あ~あ、せっかく来たっていうのに…
 これじゃいつになったら会えるのか…あれっ?」

だんだんと疲れを感じ始めたとき、
ふとコピー1号の前の方に何か動くものが見えた。
暗いのでよく分からなかったが、その動くものはヨタヨタとしており、
じっと見ていると松葉杖を突いているようにも思える。
ハッとした彼は、自分の手が震えるのを感じた。
恐る恐るではあるが、そっと上空から近づいて様子を伺う。

風に揺れる髪、どこかを真っ直ぐ見つめる瞳。
それはまさしく、懐かしくもあり誰よりも会いたかったあの姿である。

「ユキちゃん…!!!」

あまりの愛しさにコピー1号は一瞬、息をするのも忘れるほどであった。
その姿を上空からすーっと追いながらも、
なんとなく近づけずにただただ見つめていた。
ユキは、そんな彼には気付きもせずに相変わらずヨタヨタと歩き続けている。

しばらくすると、彼女は立ち止まった。
今まで歩いてきた道から枝分かれした細い道を入っていくと、
見上げるぐらいの大きな木が生えている。
彼女は自分の足をかばいながらもゆっくりとしゃがみ込み、
木の根元を覗き込んだ。

「子猫ちゃん、お待たせ~!」

ユキが木に向かって話しかけると、どこからともなく小さな子猫が4匹現れた。
木の根元にある窪みの中から、待ってましたと言わんばかりの勢いである。
持ってきた牛乳の箱を開け、近くに置いてあった皿にゆっくりと注ぎ込む。
子猫たちは駆け寄って嬉しそうに牛乳を飲み始めた。
その様子を見ながら、ユキは優しくほほ笑んでいた。

「そうか、子猫たちがお腹すかせてたんですね。」

突然自分の後ろから聞こえた声に、ユキはハッとして顔を上げた。
暗い場所にひとりだということもあったが、
近づいてきた気配すらなかったため、彼女は驚いた。
だが、どことなく安らぐようなその声にはなぜか安心感があった。
パッと振り返ってみて、彼女は更に驚いた。

「パーマン…!」

ユキが驚いていると、コピー1号はさっと彼女の左隣にやってきて
自分も同じようにしゃがみ込んだ。

「へへ、お久しぶりです、ユキさん。」

彼の頬は少し赤かったが、周りが暗かったためにハッキリと見て取れず、
ユキはそのことに気が付かなかった。

しばらくの間、ユキは黙って子猫を見つめる彼の横顔を見つめていたが、
ふふっとほほ笑んだかと思うと自分も子猫の方へと再び視線を戻した。

風の音と、子猫たちがミルクを飲む音だけが響いている。
時々、鳥の鳴く声や羽音が聞こえたが、辺りはとても静かだ。

肩と肩が触れ合うぐらいに近い位置にいるのに、
ふたりとも黙ったまま話そうとしない。
ただ静かにそこにいるだけだ。
何度 瞬きをしただろう、時間だけが流れていく。

「か、可愛いですね…。ユキさんが世話してるんですか?」

沈黙を破ったのはコピー1号だった。
ユキはハッとして彼の方を見た。
何となくはにかんでいるその様子は、懐かしい感じがした。

「え、ええ。そうよ、あたしがお世話してるの。
 早く飼い主を見つけないと。」

ひとことふたこと会話したあと、再び沈黙が訪れた。
子猫はニャーと小さな声で鳴き、
嬉しそうに次々とユキの足元へすり寄って来た。

「そろそろあたし戻らないと。夕飯の時間なの。」
「じゃぁ家まで送りますよ。もうこんなに暗いし。」

ゆっくりと立ち上がり、
ユキは木に立てかけてあった松葉杖を両脇に持ち、
もと来た道へと向かった。
コピー1号は彼女を乗せて飛ぶつもりをしていたのだが、
その間にもユキはヨタヨタしつつも前へ前へと進んでいく。
彼はその後ろに続き、自分も歩き始めた。

そして、しばらくしてカーブのような道に差し掛かった時だ。
向こうの方が騒がしいなと思っていると、突然ユキたちの前に車が姿を現した。

「キャーッ!!」
「ワーッ!!」

猛スピードで突っ込んできた車に驚き、ふたりは思わず大声で叫んだ。
ブロロロロという大きな音を立てながら車が行ってしまったのを見ながら
腰を抜かしてしりもちをついていたコピー1号はユキに話しかけた。

「ああ、ビックリした!大丈夫ですか、ユキさん…あれ?ユキちゃん!!?」

前にいたはずのユキがいない。
キョロキョロと辺りを見回しても、彼女の姿が見えない。
コピー1号は大慌てでそこらじゅう探し回った。

少し離れた場所にぽつんとある街灯のぼんやりした光だけが
不安げに暗闇の中で浮かんでいた。




【その5】につづくクリック


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二次小説★目次

A side(成長編)

バード星への道(仮)
パーマンの帰還

B side(ドタバタ中学生編)

ロックンロール文化祭
パーマンに女難の相!?
ランチタイム・ウォーズ
吸血鬼とシンデレラ
秋色乙女スイーツ
サーカスに行きた~い!!
妄想デート
○○シーンお断り!!
秘密のダンス・パーティー
ガン子の星に願いを
奇跡のクリスマス
朝日ヶ丘に雪は降る
カウントダウン・ラブ
一富士二鷹三パー子?
ふたりは恋のライバル
パー子危機一髪!!
ビタースイート・チョコレート
赤ずきんちゃんとオオカミ
パー子風邪を引く
グッバイ・スイートハート
スクープ!パーマンの正体
月灯りと君の夢
男の戦い
パジャマパーティーは大騒ぎ
スミレのラブソング
夢で逢いましょう
妄想☆結婚行進曲
ドキドキ☆サマー・スマイル
わくわく真夏のサイクリング
マーメイド誘拐事件
純情☆恋祭り
008マン
やっぱり君が好き。
おとぎの国のパーマン
ミツ夫のラブソング
スミレちゃんが危ない!!
パーマン恋愛禁止令!?
スミレと1号熱愛中!?
ハチャメチャ☆夏休み
秋風のセンチメンタル
やきもち☆ウィンター

番外編

ドラ・ミーツ・パーマン
パーマンとキノコの森
モテモテ☆パーマン

須羽さんちのパー子ちゃん

須羽さんちのパー子ちゃん
怒りのミッちゃん
ひみつのパー子ちゃん


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あんじゅ

Author:あんじゅ
こんにちは!パーマンが大好きです!奥の深い作品です!!
藤子・F・不二雄先生の作品は素晴らしいです!

恥ずかしがり屋の管理人が、恥ずかしげもなく、お恥ずかしい内容の二次小説を書いたりお絵かきしたりしています(笑)

もし良かったら、読んでいただけると嬉しいです!!
ヨロシクお願いします。

趣味で自分の見たいなぁと思う世界をマイペースに書いていますので、リクエストは受付しておりません。

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