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【二次創作】パーマンの日常-秋風のセンチメンタル-【8】

こんばんは~!!
今日は更新時間がいつもより少し遅くなりました。
それというのも、さっきまでサザエさんのスペシャル番組を見ていて、
色々と家族とわいわい思い出に浸っていたからであります(笑)


サザエさんてすごいですよねぇ。
あれこそが、国民的マンガ・アニメの頂点だと思います。
知らない人はいないと思いますし、何より日本の家庭の日常が
あの作品の中にはギュッと詰まっています。


キャラクターたちも皆楽しい人たちばかりで、
共感できる個性に溢れていて、
見ながらいつの間にか微笑んじゃってる…みたいな。
これからも末永く続けていって欲しいなぁと思います。


さて、今日はお話の第8話です。
この回を入れて残すところあと2回でございます。
それでは、つづきからどうぞ~♪






~8~



眩しい光と冷たい風。
遠くの空に浮かぶ白い雲が、何とも優しくふんわりとした形をしている。
コピーは清々しい気持ちで一路、東京を目指して飛んでいるところだ。
目を閉じれば、昨日から今朝にかけての出来事がありありと思い浮かんでくる。






芯まで冷え込む中を、コピー1号とユキは夜じゅう抱き合ってどうにか凌いだ。
いつの間にか眠ってしまっていたとはいえ、
二人でなかったら耐えきれなかったかもしれない。

先に目を覚ましたユキは、
コピー1号が自分のことをギュッとしていることに気が付き、
少しドキドキしながら1号の名前を呼んだ。
耳元で囁かれ、コピー1号が目を開けると目の前にはユキの姿。
彼は寝ぼけ眼で思わず彼女の名前を呟いた。
そしてハッと気が付き、咳払いをしてごまかした。

『良かった、無事だったんですね。』
『ありがとう。パーマン1号がいてくれたからだわ。』
『いやぁ、そんなぁ!』

優しい顔でこちらを見詰められ、
嬉しそうにヘラヘラしていたコピー1号ではあったが、
危うく自分がパーマンマスクを身に着けていることを
忘れてしまうところだった。

照れながら体を捩じらせていると、
頭上で小鳥がピーチクパーチク鳴いているのが聞こえてくる。
何だろうと思って顔を上げると、
不意に何やら赤いものが動いているのが目の端に映った。

『あっ!マントだ!!』

昨夜、木の枝に引っ掛かって取れてしまったものがそこに留まっていたのだ。
それを小鳥が見つけてくちばしで突いていた。
やがて、突かれたマントは枝から外れてひらりと彼の手の上に落ちてきた。
コピー1号はサッとそれを拾い上げて装着したかと思うと、
少し離れたところに落ちていたユキの松葉杖を取りに行った。
そのあとすぐに戻ってきた彼は、
ユキをそっとお姫様のように抱き上げて崖の上まで運び上げた。

彼女を家まで送り届けようとしていたところ、
途中の交番の前に人だかりが出来ていることに気が付き、
コピー1号が近づいてみると、それに気が付いた女性が中から走り出してきた。

『ああっ!ユキ!!!』
『ママ…!!』

足をけがしてヨロヨロしていたユキに走り寄ったのは彼女の母。
その後ろからは、父親がゆっくりと出てきた。
家族3人がひしっと抱き合い、娘の無事を喜んだ。

その様子を見ながら、コピー1号は何だか自分はもう
この場所にいてはいけないような気がしてきた。
彼らが気が付かないうちにそっとここから立ち去ろう。
そう思ってじりじりと後ろへ下がり向こうを向いた瞬間、ユキが彼を呼び止めた。

『待って、パーマン!』

“ママ、パパ。パーマン1号があたしを守ってくれたのよ!”
その言葉を聞いたユキの両親は彼に感謝し、
交番のお巡りさんも一緒になって深々と頭を下げた。
村中の人々が拍手をし始めたので、
やはりそんなふうにされるとコピー1号も悪い気はしない。
嬉しそうに笑ってみせるのだった。

村人が拍手をする中、ユキが彼の手を取って引っ張った。
彼女は松葉杖を突いた状態でヨタヨタと
コピー1号をどこかに連れて行こうとする。
そんなユキを彼は再びお姫様抱っこし、彼女の目指す方向へと飛んだ。
その場所は、大きな木が1本聳え立つ丘の上だった。

『ありがとう、パーマン1号。あたしどんなにお礼を言っていいか…。』

真っ直ぐな瞳でユキはこちらを見つめる。
向かい合って立ちながら、コピー1号は彼女の目から視線を外せずにいた。

『いいえ。僕の方こそ、懐かしいユキさんにまた会えて嬉しかったですよ。
 ありがとう。』

言葉を交わしたあと、10秒ほどの沈黙があった。
沈黙に耐え切れず、彼はユキにくるりと背中を向けた。

『ヘ、ヘーックションッ…!!』

良い場面なのに、コピー1号はあまりの寒さに大きなクシャミをした。
ここでこんなふうになってしまうのが、
何だかキマらないパーマン1号のお約束のようなものだ。
そんな彼にユキはクスッと笑った。

『よく見たら、半袖のTシャツだったのね。そりゃ寒いはず…あら?』

彼女はコピー1号の左腕に巻かれた包帯を見つめた。
昨夜は暗かったのと、彼がカーディガンを着ていたせいで分からなかったが、
今になってそのことに気が付いたのだ。
ユキが腕をじっと見つめているので、
コピー1号は包帯の上から腕をさすりながら答えた。

『ああ、これですか?この間ちょっとした事件で火傷しちゃって…アハハ。』
『そ、そう。パーマンのお仕事も大変ね…。』
『ホント、僕ってドジ!』

決まり悪そうに“にゃはは”と笑うコピー1号を前に、
ユキは腕を見つめたままぽつりと呟いた。

『ミツ夫さん…。』

ユキの言葉に彼はギクリとして目を見開き、一瞬黙り込んだ。
本当は心臓が止まりそうなほど驚いてはいたが、
言葉に出せるはずもなく黙ったままだ。
必死に何か言おうとして彼は言葉を絞り出した。

『え?ミ、ミツ夫くんがどうかしました…?』
『あ…いいえ、えっと…。』

“ミツ夫さんたら相変わらずドジなのよ?
ホットケーキ焼こうとして腕を火傷するなんて、
今どき小学生でもしないんじゃないかしら。”
“えっ!ミツ夫さん火傷したの?”
“そうよ、しかも包帯まで巻いてるのよ、左腕なんだけどね。
ホットケーキ焼いててどうやってあんな場所を
あそこまで火傷するのか知りたいわ。”

ユキの頭の中には、
少し前に電話でミチ子とやり取りした会話が思い浮かんでいた。
きっと、ただの偶然だ。そうだ、そうに違いない。
しかし…。

じっと包帯の巻かれた腕を見つめ続けているユキを見ながら、
コピー1号は冷や汗が額から流れるのを感じた。
彼女は何か感づいたのだろうか。
もしかして、彼女が先日ミチ子と電話をした時に何か聞いたのかもしれない。
嫌な予感を胸に、そっと左腕を自分の後ろへ隠した。

『あ、あの…。』

不意に口を開いたユキに、コピー1号は不安と緊張の面持ちでじっと見つめ返した。

『は、はい…?』

ためらうような表情のあと、ユキは自分の両手をギュッと握りしめ、
決意したように真っ直ぐに彼を見つめ、そして詰め寄るように言った。

『ミツ夫さん…!ミツ夫さん…!!』
『えっ!ユ…ユキちゃん!?』
『あの…えっと…ミツ夫さんに伝えて…?“ありがとう”って…。』
『あ…はい。分かりました、必ず伝えます!』

ユキの必死な表情にコピー1号はたじろいだが、
彼女は諦めたかのようにため息をつきながら彼を見てほほ笑んだ。

その時、二人の間にひらりと枯葉が一枚落ちてきた。
ハッと我に返ったコピー1号は、優しい笑顔のユキに微笑みを返し、
じわじわと後ずさりするように彼女から離れた。
そろそろ別れの時だ。

「さよなら、お元気でー!」

コピー1号は大きな声で元気よく手を振りながら空へ飛び立った。
澄んだ青空が彼を吸い込んでしまうかのように、
あっという間にその後姿は見えなくなってしまった。
姿が見えなくなってしまっても、ユキはいつまでも空を見上げていた。

彼女は何かぽつりと呟いた。
それは誰にも聞こえないぐらいの小さな声だった。
彼女の表情は、今日の空のように清々しかった。



【その9】につづくクリック


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二次小説★目次

A side(成長編)

バード星への道(仮)
パーマンの帰還

B side(ドタバタ中学生編)

ロックンロール文化祭
パーマンに女難の相!?
ランチタイム・ウォーズ
吸血鬼とシンデレラ
秋色乙女スイーツ
サーカスに行きた~い!!
妄想デート
○○シーンお断り!!
秘密のダンス・パーティー
ガン子の星に願いを
奇跡のクリスマス
朝日ヶ丘に雪は降る
カウントダウン・ラブ
一富士二鷹三パー子?
ふたりは恋のライバル
パー子危機一髪!!
ビタースイート・チョコレート
赤ずきんちゃんとオオカミ
パー子風邪を引く
グッバイ・スイートハート
スクープ!パーマンの正体
月灯りと君の夢
男の戦い
パジャマパーティーは大騒ぎ
スミレのラブソング
夢で逢いましょう
妄想☆結婚行進曲
ドキドキ☆サマー・スマイル
わくわく真夏のサイクリング
マーメイド誘拐事件
純情☆恋祭り
008マン
やっぱり君が好き。
おとぎの国のパーマン
ミツ夫のラブソング
スミレちゃんが危ない!!
パーマン恋愛禁止令!?
スミレと1号熱愛中!?
ハチャメチャ☆夏休み
秋風のセンチメンタル
やきもち☆ウィンター

番外編

ドラ・ミーツ・パーマン
パーマンとキノコの森
モテモテ☆パーマン

須羽さんちのパー子ちゃん

須羽さんちのパー子ちゃん
怒りのミッちゃん
ひみつのパー子ちゃん


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あんじゅ

Author:あんじゅ
こんにちは!パーマンが大好きです!奥の深い作品です!!
藤子・F・不二雄先生の作品は素晴らしいです!

恥ずかしがり屋の管理人が、恥ずかしげもなく、お恥ずかしい内容の二次小説を書いたりお絵かきしたりしています(笑)

もし良かったら、読んでいただけると嬉しいです!!
ヨロシクお願いします。

趣味で自分の見たいなぁと思う世界をマイペースに書いていますので、リクエストは受付しておりません。

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